空はなぜ青いか皆さんご存じでしょうか。

もちろん調べればすぐ見つかると思いますが、調べた後よく忘れてしまいませんか。

 

では忘れないためにどうすればよいでしょうか。

それは光について根本から理解することだと思います。

 

そこで今回は空がなぜ青いのかを光の理解からつなげて説明しようと思います。


 

光ってなに?

光とは電磁波です。

電磁波とは電場と磁場が組み合わさったものです。

電場は電気を流そうとする空間のことで、電気が流れるとその周りに磁場が発生します。

そしてその磁場という空間によって磁石がくっついたりしますよね。

 

でもそんなことは今回どうでもよくて、電磁波というように、光は「」であることがわかります。

そしてその波は同じ形を繰り返します。

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その繰り返しの最小単位の長さを、波の長さであるから波長と言います。

この波長によって光の色が決まります。

 

波長と色の関係

そしてこの波長によって見える色が変わってきます。

そもそも光が見えるためには、波長が400~800 nmでなければなりません。

(ここで「nm」は「ナノメートル」と読み、長さの単位です。)

なぜなら人間の目がこの波長域の光しか認識できないようになっているからです。

 

そしてこの400~800 nmの光を目に見えるため可視光線と言います。

そして400 nmより短いと紫外線になり、800 nmより長いと赤外線となります。

 

この紫外線という名前の通り、紫の外側が紫外線ということはその内側の400 nm付近は紫や青っぽい色となります。

同様に赤外線の内側である800 nm付近は赤っぽい色となります。

 

これはこの波長を人間がその色として認識できるということであるため、なんで800 nm付近の波長の光が赤色なのかというのはそう認識できるからとして答えようがありません。

 

ここで昼の空の青と夕焼けの赤が出てきましたね。

昼の空の青色波長の短い400 nm付近、夕焼けの空の赤色波長の長い800 nmということがわかりました。

 

この色と波長の覚え方はあとで説明します。

 

波長とエネルギー

波は上や下に行ったり来たりして振動します。

この振動は、同じ時間では波長が長いほど振動の回数が少なく、波長が短いほど振動の回数は多くなります。

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そして、この一定時間での振動の回数が多いほどエネルギーが大きいです。

なぜなら、振動の回数が多いということはより多く動いている、すなわちより運動のエネルギーが大きいのです。

 

よって青色の光は赤色の光よりもエネルギーを多く持っていることがわかります。

ブルーライトとか聞いたことはありませんか。

あれは青い光が大きなエネルギーを持っているために目にダメージを与えやすいのです。

また太陽光を浴びると紫外線が肌にダメージを与えてシミができるとか聞きますよね。

あれも紫外線が可視光の中で短い青色よりさらに短い波長、すなわち大きなエネルギーを持っている光が肌に当たるためにダメージを受けてしまうのです。

 

したがって先ほどの波長と色の対応関係の覚え方は、ブルーライトや太陽の紫外線というよく聞く身近な言葉から青色の光は目や肌にダメージを与えるほど大きなエネルギーを持っている、すなわち多く振動する、短波長の光だと連想することです。

 

光の散乱

光はモノにぶつかると方向を変えます。

これを光の散乱と言います。

そしてこの散乱は光の波長によって散乱のしやすさが変わってきます。

光は波長によって一定時間の振動の回数が変化します。

この振動の回数が多いほどより細かく動くために小さいものにぶつかりやすいです。

また振動の回数が少ないほど、すなわち波長が長いほど大きく動くので小さいものにぶつかりにくいです。

よって短波長の青い光散乱されやすく長波長の赤い光散乱されにくいです。

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空はなぜ青いのか 

やっと本題に入りますが、空がなぜ青いのかというと、青い光は散乱されやすいからです。

青い光は短波長のために赤い光よりも散乱しやすいために、空気中の分子に散乱されて人間の目に入りやすいです。

 

ではなぜ夕焼けは赤色なのでしょうか。

これは夕方は日が沈んで地球に太陽光が斜めから当たるからです。

斜めから当たるとどう変わるのかというと、地球は大気に覆われているため、斜めから大気中に光が入るとより長い時間、長い距離大気中を光が通ることになります。

 

すると光は大気中の分子に散乱され、散乱されやすい青い光がより散乱されるために大気中を通った光は青い光の割合が小さくなり赤い光が多く含まれることになります。

だから夕焼けは赤いのです。

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(この図で太陽が地球より小さいのは気にしないでください)

 

あと、太陽光から波長の短い紫外線が降り注ぐなら、それよりは波長が長くて散乱されにくい紫色の光も降り注いで、空は紫色になるはずだと考える人もいると思います。

 

これは人間の目が紫色より青色を認識しやすいからだそうです。

そして光は色が混ざるほど白くなりますから、多くの色を含む太陽光は光が混ざり合って水色になるのですね。

 

まとめ

光の説明から入って空がなぜ青いのかという疑問の答えにつなげてみました。

これでもう空を見上げた時、連想して理由を思い出せるはずです。

 

空が青い

→青い光はブルーライトとかよく聞くし目にダメージを与えやすいよな

→ダメージを与えるのは高エネルギーだからだな

→高エネルギーということは多く振動しているな

→多く振動しているから波長が短いな

→波長が短いから分子に散乱されやすいな

→散乱されやすいから目に入りやすいな

 

って感じです。

これに夕焼けは日が沈んで斜めに光が大気中に入るから大気中で青い光が散乱されやすいことも含めればばっちりです。

 

ということで空が青い理由が皆さんの記憶に残ってくれたらうれしいです。