友達ってどう作るのでしょうか。

またどんな人が友達になるのでしょうか。

これらを知るためにはまず友達の関係性について理解していく必要があります。

そのため今回は友人関係のありかたをまとめました。

関係性を学ぶことで自分と自分の周りの関係性について見つめなおすことができ、友達作りのヒントを得られるようになると思います。


友達とは

まず、そもそも友達って何でしょうか。

それは以下の条件を満たす存在です。

  1. 何かを共有している関係
  2. 主体的につくられる関係
  3. 対等な関係
すなわち、話し合うなどして互いを知り、自分から関わり合おうとする対等な関係の人のことを友達と言います。

友達関係の変化

ではどんな人が友達になるのでしょうか。
また友達の関係性はどんなものでしょうか。
これは自分の時期によって異なります
今回は青年期、すなわち小さいころから大学生あたりの友人関係について説明します。

幼稚園生

幼稚園生だと近くにいて多く会う人が友達になります。
どんな考えを持っているかなどがあまり影響せず、近くにいれば一緒に遊ぶ友達になるのです。

小学生

小学生になると近くにいる人と集まって同じ行動をとるような友達グループを作るようになります。
これをギャンググループと言います。
同じ行動をとって一体感を得ようとするのです。

中学生

中学生になると同じ趣味や同じ考えの人で集まった友達グループを作るようになります。
これをチャムグループと言います。
同じ価値観であることを重要視し、それを確認しあいます。

同じ価値観でなければ周りと違うものであり、仲間ではないとみなされてしまうからです。
これを異質性排除と言います。
そのため、周りと同じようにしなければならないといった同調圧力が働き、自分が周りと違ってはいないか心配する被異質視不安が生じます。
そしてこの周りとの違いから不安や孤独感を感じてしまうことで精神的に不安定になってしまう可能性があります。

高校生

高校生になると、異なる価値観の人とでも友達を作れるようになります。
互いが別々の人間であることを理解し、互いの異質性を認め合うことができるようになるのです。
そのため、異なる価値観を持っていても維持される親しい友達関係を築くことができるようになります。
これをピアグループと言います。

中学生のころとは違い、異なる価値観を受け入れられるようになるため大きな不安や孤独感を抱えにくいです。
話し合えば完全ではなくともある程度理解しあえると感じるようになります。

もちろん全員が親しい関係を持っていて不安が全くないわけではないため、自分が異なる価値観の親しい友達がいなくたってそんなに気にすることではないです。

大学生

大学生になると、友達関係は勉強や就職の情報交換をして心の安定を得る存在となります。

そもそも大学生にもなると社会に出る一歩手前の立場になるため、自分や将来のことについて考えるようになります。
自分はどんな人でどんなことをしていくのかを考え、アイデンティティーを確立していきます。
また大学生は社会に出るまでの猶予期間、すなわちモラトリアムであるため、勉強やバイト、サークルなどの活動を通して自分づくりをしていくようになるのです。
そのため、活動を通して人付き合いを学び、自分の価値観を広げていくことが必要となってきます。

このように将来の不安などを抱え込むようになるため、友達と情報を交換して精神的に安定を求めるようになるのです。
このとき、困ったときに相談に乗ってくれたり、正直に物事を言ってくれる親友の存在がいると大きく精神的負担が軽減されます。
まあ滅多にいないので一人で耐え抜く精神を鍛えたほうが早いかもしれませんが。。


友達関係の在り方

年齢による友達関係の変化を見てきました。
次はどのように友達に接するのかという関係の在り方について考えていきたいと思います。
友達関係の在り方には大きく分けて4種類あり、それぞれ見ていきます。

自己防衛的な関係

誰もが異なる考えを受け入れてくれるわけではありません。
異なる考えを口にしたとき、それを否定してくる人もいます。
否定するのは悪い事ではありませんが、その否定の仕方が悪いと人を傷つけることになります。
そのため自分が傷つかないように本音を隠した同調的な友人関係があります。

全方向的な関係

これはどんな人とでも仲良くしようとする関係のことです。
コミュニケーション能力が高く、社交的な人が築こうとします。
しかし見方を変えれば八方美人であり、軽薄な人とも見られることもあります。

依存的な関係

これは自分を理解してもらおうと相手に依存する関係のことです。
みんなに自分を受け入れられたく、好かれるために相手に対して従順的な行動をとることが多いです。

相互的な関係

これは互いを深く知ろうとする関係のことです。
深く知ることは自分と異なる価値観とぶつかり合う可能性がありますが、それを乗り越えればより強い関係を築くことができます。
また自分と異なる価値観が相手の中にあることを知っているため違いがあるのは当然であるとし、自尊心を維持することができます。


友達になりたいと感じる魅力とは

小さいころとは違い、大きくなるとただ近くにいるだけでは友達にはなれません。
友達になりたいと思わせる魅力を持っていることが重要になってきます。
その魅力について説明していきます。

一緒にいること

近接性と単純接触効果

近接性が近くにいるほど魅力があること、単純接触効果とは多く会うほど魅力があることです。
近くにいるだけでは友達になりにくいですが、長時間一緒にいないとそもそも相手を知ることはできません。
知らない人より知っている人の方が接しやすいからです。

外面的な魅力

社会的評価

社会的評価とはいいうわさがあるほど魅力があることです。
高い地位の立場だとか優しい人だとかいう噂が伝わってくると、良いイメージを持つことになります。
良いイメージがある人とは仲良くしておきたいし、接しやすいですよね。
しかし良いイメージが伝わるためには広い交友関係を持っている必要があります。

第一印象

第一印象による魅力とは初めて会ったときの印象がいいほど魅力が大きいということです。
第一印象では話し方なども影響しますが、大きく影響するのは身体的な見た目です。
長く一緒にいられれば、第一印象が悪くても好印象を上書きすることができますが、そもそも一緒にいるためには関係性の始まりがよくなくてはなりません。
そのため第一印象は重要になってきます。

身体的魅力

身体的魅力とは体格や身長、服装や髪型などの見た目による魅力のことを言います。
よく見た目が9割と言われますよね。
あれはさっき言った通り第一印象に大きく影響するのが見た目だからです。
身長は変えられなくても、あとから変えられる要素を努力でよくする必要があります。

内面的な魅力

性格

性格は優しい方がいいです。
攻撃的だと人を傷つけて遠ざけてしまいます。
しかしこの優しいという意味は何でも肯定するという意味ではなく、相手のことを考えるということです。
相手のためになるのなら怒ったり厳しくすることは必要です。
またこのとき、互いを補うような性格だと相性がよく、より魅力的に感じます。

価値観

価値観では、価値観が似ているほど魅力が大きいです。
同じような考えを持っている方が共感しやすいためですね。
異なる価値観を持っている人の方が自分の世界を広げることにつながるかもしれませんが、やはり一定の共通点は必要となってきます。
全く異なる価値観では話が通じないからです。


結局友達を作るには?

これまで友達関係について学んできました。
これを自分に応用すれば友達作りのヒントが得られるかもしれません。

例えば友達関係の変化からは、時期によって友達となる条件が変わってきます。
そのため自分の時期に合う条件の相手を見つけたり、条件に合うように周りに合わせたりと行動につなげることができます。

友達になりたい魅力からは、見た目を意識して変えてみたり、話しかけてみて相手がどんな人かを知ることで自分に合うか、自分が友達になりたい人かなどを判断することにつなげられます。

自分から話しかけることで相手からも話しかけてもらえる返報性を期待することもできます。
またこのとき重要なのは雑談力ですよね。
どんなタイミングでどんな長さの話をすればよいのかなどを考えてみるのもいいかもしれません。
また話題に困った時には「キドニタテカケセシ衣食住」というものもあります。
これは話題の頭文字をとったもので、それぞれ

キ:季節
ド:道楽(趣味)
ニ:ニュース
タ:旅
テ:天気
カ:家庭
ケ:健康
セ:性
シ:仕事
衣:衣服
食:食べ物
住:住まい

に対応します。
話題に困る相手に性について話すことはほとんどないので「セ」を抜いたものがよく言われています。

以上のことを理解して、自分の行動につなげられれば友達を作ることができるかもしれません。
行動するのが一番難しいですが、行動しないと始まりません。
それでもやっぱり行動するのは難しいので、ほんの小さな変化として何か1つだけでも取り組んでいければいいかもしれませんね。