皆さんはニーチェという人をご存じでしょうか?

よく聞くけどよく知らないという人も多いと思います。

そこでそんなに詳しくは知りたくないけど簡単に知っておきたいという人のためにざっくりまとめました。



ニーチェって誰?

ニーチェとは19世紀後半のドイツの哲学者です。

ニーチェの言葉では「神は死んだ」とか「超人」というのが有名です。

 

漫画で「ニーチェ先生~コンビニに、佐鳥世代の新人が舞い降りた~」という作品があって、コンビニ定員が神は死んだって言っているイラストが私は印象的で、それでニーチェを知ったという人も多いのかもしれません。

 

ニーチェは本も書いていて、その中でも特に「ツァラトゥストラはかく語りき」が有名です。

このツァラトゥストラというのはドイツ語でゾロアスターというペルシャの宗教の教祖のことです。

 

またニーチェはキリスト教を批判しています。このニーチェの考えについてまとめてみました。

神は死んだ

このニーチェが言った「神は死んだ」とはどういう意味でしょうか。

ニーチェは神が死んだことについてのお話を示します。

まとめるとこんな感じです。

 

「神を探している!」と叫ぶ狂気の人がいて、広場に行きました。

広場にはちょうど神を信じない人の集まりがいました。

その神を信じない人の集まりは狂気の人が「神を探している」と叫んでいたため笑いました。すると狂気の人はその集まりに向かって「我々が神を殺したのだ。神は死んだのだ。」と言いました。

そして提灯を投げ捨て、「まだその時ではなかった。俺は早く来すぎた」と言いました。

 

狂気の人本当に怖いですね。

ニーチェは神が死んだことを既成事実として宣言しました。

なぜなら神は人間が作り出した幻想で存在しないからですね。

人間は神の存在を作り出すことで世界に意味を見出しました。

生きることに意味がないという事実に耐えられないからです。

この世界が存在する意味は無であるという考えをニヒリズムと言います。

この考えをニーチェは肯定します。

 

キリスト教の批判

ニーチェは神は死んだと言っているため、神を信じるキリスト教を批判します。

キリスト教をルサンチマンの宗教だというのです。

ルサンチマンとはフランス語で嫉妬や恨みのことを意味します。

キリスト教をなぜ嫉妬の宗教だと批判するのかというと、キリスト教は弱者を善い者とし、強者を悪として否定するからです。

 

キリスト教は個人に絶対的価値を与えることで人々を絶望から救いました。

しかしその中で神を求める弱者を正当化し、神を求めない権力者を否定したため、ニーチェは強者に対する嫉妬の感情が含まれているとして批判したのです。

 

超人

神が存在しなく、生きる意味がないのならばどうすればよいのでしょうか。

ここでニーチェは「ツァラトゥストラはかく語りき」という本の中で「超人」という概念を示します。

超人とは自分で新しい価値を作り出すことのできる者のことを言います。

その超人の対義語として「末人(まつじん)」も示しました。

末人とは他人と同じが良いと思う家畜化されて想像力を失った人間のことを言います。

ニーチェは末人を最も軽蔑すべき者としました。

 

ニーチェは超人をツァラトゥストラの口を借りてこう言います。

 

「私は愛する。人間の上にこめるくろ雲から、一つぶずつ落ちてくる、重い雨垂りのような者たちを。
彼等は稲妻が来ることを告知する。そして告知するものとして破滅するのだ。見よ。私は稲妻の告知者だ、雲から落ちる重い雨垂りだ。この稲妻の名こそ、超人なのだ。」

(ツァラトゥストラかく語りき 河出文庫 フリードリヒ・W・ニーチェ(著) 佐々木中(訳))

 

何を言っているのかわかりませんがとても詩的ですよね。

ニーチェは周りに流されて生きるのではなく、自分の中に作り出した確固たる価値に従って生きることが重要だと言ったんだと思います。

 

まとめ

ニーチェについて調べたことをまとめてみました。

超人の考え方は意味のない世界を生き抜くためのヒントなるかもしれません。

自分の価値を確立して生きるのは難しそうですが、とても憧れますよね。

ニーチェの本は詩的で何を言っているかはわかりませんが、雰囲気はとても面白そうです。

ニーチェに興味を持った人はぜひ調べてみて、もっと深く知ってみるのはどうでしょうか。

私ももう少し勉強します!

 

 

参考

http://www.ne.jp/asahi/village/good/nietzsche.htm

 

 

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