分子密度を表示できるサイトとしてMolViewというものがあります。

今回はこのサイトを用いてピリジンの電子密度を表示してみます。

電子密度の表示(MEP SURFACE) 

ピリジンはベンゼン環の一つの炭素が窒素に置き換わったものですが、そうなると電子密度はどうなるでしょうか。

NはCより電気陰性度が大きいため電子を引っ張ります。

まずベンゼン環の電子密度を見てみます。

ここでMolViewというサイトを使います。

そこで構造式を書いて、2D to 3Dで3Dモデルを作成します。

そしてJmol>MEP surface lucentを選択すると

こんな感じに出ます。
MEPとはMolecular Electorostatic Potential(分子静電ポテンシャル)の略です。

今度はピリジンを見てみると

Nから遠いところほど青くなっています。

でもNがあるところは結構赤いですね。


化合物番号(CID)から構造を描く

ピリジンを3D表示するとURLが変化したことに気が付きましたでしょうか。
URLが
https://molview.org/?cid=1049
となったと思います。
この cid=1049 のCIDとはPubChemという化合物のデータベースにおける化合物識別番号(Compound ID Number)です。
そのためpubchemのサイトでpyridineを検索すると同じように1049というcidが得られると思います。

すなわち、MolViewで調べたい分子が既知のものでPubChemにある場合、わざわざMolViewで構造を描かなくてもいいということです。
PubChemで検索してcidをコピーし、MolViewのURLに  /?cid=コピーした番号 と貼り付けて検索すればいいということです。


ちなみに既知の化合物ではない場合、例えばまだ合成されていないヘキサジンでは
URLは
https://molview.org/?smiles=N1(N([H])=N([H])N([H])=N([H])N=1[H])[H]
のようにSMILESという分子構造を文字列で表す記法で表示されます。