ダーウィンが書いた食虫植物の本【Insectivorous Plants】【日本語訳】
食虫植物はあまり世間に広まっているとは言えない状況のため、情報が豊富とは言えません。
そのためネットで個人のブログを探すか食虫植物を販売している企業のサイトの情報を見る、食虫植物の販売イベントに参加するなどと情報源が限られています。
しかし食虫植物自体は昔から存在しており、誰かが情報をまとめていてもおかしくありません。
その一人として、あの進化論で有名なチャールズ・ダーウィンがいます。
チャールズダーウィンは1875年に"Insectivoros Plants"という題名で食虫植物の研究に関する本を出版しています。
この本は相当昔の本のため、今はDARWIN ONLINEというサイトで無料で見ることができます。
しかし内容は英語で書かれており、他の言語にも翻訳はされていますが、日本語がありませんでした。
そこで今回は私の好きなドロセラの章について日本語に訳してみたいと思います。
気が向いたときに書く感じであり、またバリバリ意訳になるかもしれませんがやってみようと思います。
Insectivoros PlantsはDARWIN ONLINEのここで読めます。
食虫植物
著者 チャールズ ダーウィン
出版年 1875年
目次と概要
第一章 丸い葉のドロセラと普通のやつ
ドロセラの虫を捕まえる触手のような葉の説明。葉の各部の動きの図。葉の曲がり方や粘液の分泌、腺に吸収力があること、根が小さいことなどについて。
第二章 ものが触れたときの葉の動き
葉は繰り返し触れられたりものがくっつくと曲がる。このとき水溶性窒素含有物で動きは変わるのか。その動く時間や期間。どのくらいのものの大きさで葉は曲がるのか。水中ではどうか。
第三章 葉の細胞の凝集
葉が虫を捕まえるときに曲がるのは細胞が凝集するからである。その凝集の仕組みを炭酸アンモニウムやアンモニウム塩を作用させたり、水や熱、有機物を作用させることでどのように変化するかを観察した。
第四章 葉を加熱することで生じる影響
葉に異なる温度の水を触れさせると曲がり方が異なる。これは細胞の凝集が温度によって異なるためと思われ、それについて調査した。
第五章 葉へ非窒素含有物や窒素含有有機物を与えたときの影響
砂糖水溶液やミルク、エンドウやキャベツを煎じたものを与えたときの変化を調べた。
第六章 ドロセラの腺の消化力
腺が刺激されて酸性の粘液を分泌する。その分泌物を肉とかセルロースとかに作用させてみた。
第七章 アンモニア塩の影響
葉に炭酸アンモニウムやリン酸アンモニウムとかアンモニウム塩を与えてみた。
第八章 葉にいろんな塩や酸を与えたときの影響
ナトリウム塩、カリウム塩などを与えてみた。
第九章 アルカロイド毒などを与えたときの影響
有毒な有機化合物やクロロホルム、硫酸などを与えてみた。
第十章 葉の敏感性
葉の動きがどのようにして伝達されるか。
第十一章 これまでのまとめ
これまでのDROSERA ROTUNDIFOLIAのまとめ
第十二章 他のドロセラの動きについて
DROSERA ROTUNDIFOLIA以外の、カペンシスやビナタなどについて。
第十三章 ハエトリソウ
ハエトリソウにも同じように実験してみた。
第十四章 ALDROVANDA VESICULOSA
アルドロバンダベシクルサという食虫植物について。
第十五章 ドロソフィルムなど腺毛を持つ植物のまとめ
腺毛を持つ葉の構造とか。
第十六章 ピンギキュラ
ムシトリスミレについて。
第十七章 ウトリクラリア
ウトリクラリアについて。
第十八章 ウトリクラリアの続き
つづき。
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疲れた。面白そうなのは1,2,5,6,10,11,12くらい?あまり細かい内容は頭に入ってこない。
第一章
1860年の夏の間、ドロセラが葉でたくさんの虫を捕まえているのを見つけて驚いた。このとき私は食虫植物が虫を捕まえられることは知っていたが、それ以上のことは知らなかった。私が12個の植物を集めると、56枚の葉のうち31枚には虫の死骸が付着していた。もちろん同じ葉によって多くの虫が捕らえられ、またこれから成長する葉も虫を捕まえるだろう。ある植物は全ての葉で虫を捕まえていた。他の植物も2匹以上の虫を捕まえていた。大きい葉では13匹も捕まえていた。特にハエは多かった。私が見つけた中で大きかった虫は蝶だった。しかしウィルキンソンが言うには2枚の葉で大きなトンボを捕まえることもあるらしい。この植物はある場所には多く生育するため、年間に食べられる虫の数は膨大だろう。こんなに虫を殺して何の意味があるのだろうか。今の知識では何の意味もないように思われる。しかしこれから説明するように、ドロセラという植物は目的をもって虫を捕まえている。そのためこの理由を調査することには大きな価値があった。
まず第一に重要な特徴として、わずかな圧力や微量な窒素含有液に対して異常なまでに腺が敏感に反応し、触手のように動くことである。
三つ目は腺が刺激された時に細胞内で変化が起こることである。
まず簡単にこのドロセラという植物を説明する。この植物は2~6枚の葉を持ち、一般的に水平方向に成長する。しかし時々垂直に育つものもある。葉の形は先に示した図1、後に示す図2の通りである。葉は一般に長いというよりはやや幅広である。
図2 drosera rotundifoliaの葉を横から見た図
上面は腺を持つフィラメント(細い糸のようなもの)でおおわれており、その動きから触手と呼ぶことにする。その数は平均192本であり、一番多いものでは260本、一番少ないものでは130本であった。この線の周りには粘性の高い分泌液が付着しており、太陽の光でキラキラと輝く。そのためこの植物は太陽(sun)の露(dew)という詩的な表現が用いられ、英語でsundewと呼ばれている。
葉の中央にある触手は短く、垂直に立っている。小花梗(しょうかこう、葉のすぐ近くの茎)は緑色であるが、成長して外側に伸びていくとともに紫色に変化していく。Those on the extreme
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